お知らせ
令和元年12月定例会 一般質問について
2019年12月30日
全記録は、録画中継からご覧いただけます
令和元年12月定例会>12月4日一般質問>伊藤香織
http://www.yamagata-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=758
※質問・回答の要旨のみを掲載しております(一問一答)
Q 成人の祝賀式を、UIJターンの若者が地元に定着するようなきっかけをつくる場や企業の情報提供の場となるような仕掛けを民間へ委託し実施してはどうか。また、参加できない新成人のためお盆の時期にも開催してはどうか。
A 例年、就職活動の一助にしてもらうことを目的に、山形市求人情報サイト「ジョブっすやまがた」のチラシを配布している。今後もSNSを使ったPRや地元企業を紹介するパンフレットの配布など、若者の地元定着に配慮した工夫がどのようにできるのか検討していく。式典については、これまでどおり新成人で組織する実行委員会を主体とし、地元の情報などを得る有益な場となる様引き続き取り組んでいく。式典の内容や開催時期などは民間の意見や他市の状況などを参考にしながら、若者が地元に目を向けるきっかけに繋がるような改善や工夫についても調査研究を行っていく。
Q 折角の機会をより有意義なものとするために、二十歳の若者と県内企業の人材確保に向けた出会いを創出し、両者が有意義なイベントになるよう教育委員会主体の現在の形から、民間事業者へ委託した企業主導型の成人式をしてはどうか。
A 成人式をきっかけに地元定着・就職につなげる発想は意義のあることで、そのための手段にどのようなものがあるのか検討したい。様々な就職に係わる企業や採用を希望する地元企業などに意見を聞いていきたい。
Q 従来の成人式に加え、Uターン支援策や地元就職のPR、呼びかけ、協賛による特産品のPRなど地元企業への協力を積極的に呼びかけていくべきと思うがどうか。
A 成人の祝賀式においては、新成人になったことを祝い、社会人としての自覚を促すなどの本来の開催趣旨に加えて、ご指摘の効果が得られれば非常に良い。今後地元企業のニーズを聞いて検討していく。
Q 平成30年12月の一般質問において各地区の防災訓練の際、ペットを連れた避難訓練の参加や避難場所でのシミュレーションができる訓練の実施について質問したが、ペットの同行訓練も含めた避難所ごとの運営訓練の実施状況はどうか。
A ペットの同行避難訓練については、自主防災組織への出前講座や避難所運営委員会を通してその必要性について周知を図っている。今年度は、8月に実施した市の総合防災訓練での避難所開設運営訓練の際に、ペットの同行避難及び受け入れ訓練を実施し、受け入れの手順や飼養ルールの確認などを行った。また各避難所の運営委員会でも、ペットが避難した際の受け入れの場所や手順のシミュレーション訓練を実施している。今後も様々な機会を捉えて、ペットの同行避難訓練の必要性について周知を図るとともに、避難所での実践的な訓練の実施に努めていく。
Q ペット飼育者以外の住民へ向けたペット同行避難の理解を求める取り組みの現状と今後の取り組みに対する考え方はどうか。
A ペットの避難を受け入れることは、動物愛護の観点のみならず、飼い主の心のケアに寄与するものである。同行避難の必要性について、自主防災組織への出前講座や避難所運営委員会を通して周知を図っているところであるが、ペットを飼っていない方々の理解を深めるため、今後も様々な機会を捉え周知を図っていく。
Q 動物とふれあいながら愛護の意識を高めてもらうため、アニマルセラピーの協力を得ながら小学生や保育園児等の子どもたちを対象にした動物愛護教室を毎年定期的に開催してはどうか。
A 動物とふれあうことは、命の大切さや動物愛護の心を育むことに加え、子どもたちが心豊かに育つなど情操教育にもつながる。動物愛護センター(わんにゃんポート)では、今年4月の開設以来、小中学校や放課後児童クラブからの依頼を受け5回の愛護教室を開催している。その中でセラピー犬や訓練士の協力を得ながら、実際にふれあいを通じた教室を2回開催している。今後もわんにゃんポートが主体となりアニマセラピスト等の協力を得ながら動物と触れ合える愛護教室の計画的な開催について検討していく。
Q 住宅街における猫の糞や尿などの環境被害や多頭飼育の問題などは、不必要な繁殖に起因するものが多い。選考自治体の事例を参考にしながら、まずは飼い主のいない猫を対象とした不妊・去勢手術費用の助成を行ってはどうか。
A わんにゃんポートの開設以来、猫に関する相談が多く寄せられており、中でも糞尿被害の対策には地域も苦慮していると聞いている。猫の不妊・去勢手術費用の助成については、これまでも一般質問に取り上げられるなど市民ニーズが高いものと認識している。そのため山形市としては、猫の不妊・去勢手術費用の一部を助成することで繁殖の抑制が図られ、地域住民の生活環境の維持・向上にもつながることから、今年度設置した「山形市動物愛護推進協議会」において、猫の不妊・去勢手術費用の助成制度創設に向けて検討を進めてきており、制度の詳細については、協議会の意見を参考にしながら現状に即した内容を検討していく。
Q 猫の糞尿被害は、現状どのくらいあると把握しているのか。また、今後の対策はどうか。
A 市内全域における被害状況については把握できていないが、わんにゃんポートには猫に関する相談として9月末時点で444件ある。このうち約34%が糞尿被害を含めた迷惑行為の相談で占められていることから、各地域において被害が発生しているものと認識している。猫の糞尿被害対策については、行政の力だけでは限界があるため、町内会など地域の皆様と一緒になってその地域の実情に応じた解決に向けて取り組んでいく必要があると考えている。その中で、不妊・去勢手術の助成制度を活用することでより現実的な解決が図られるものと思っている。
Q 手術する必要がないと考えている人や可哀そうだからという人への不妊・去勢手術の実施や理解を求めていく取り組みはどうか。また、猫の措置に比べて犬の措置率は低い。不用意な繁殖の防止、適正飼育や費用負担の面からも今後、犬についても不妊・去勢手術の補助金制度の在り方を検討すべきと思うがどうか。
A可哀そうなどの理由から不妊・去勢手術について否定的な考えをお持ちの方もいるが、不妊・去勢手術を行わないばかりに多頭飼育による周辺環境の悪化が社会問題になっている現実があり、このためわんにゃんポートでは、不妊・去勢手術を行うことが猫の感染症の予防や肉体的・精神的なストレスの軽減、さらには繫殖が抑制され生活環境の維持・向上にもつながるなどその必要性について啓発を行っている。犬については、犬の登録及び係留が義務付けられており、猫に比べ適正飼育が進んでいるものと認識している。寄せられる相談の多くは不必要な繁殖に起因する猫に関するものであり、猫の不妊・去勢手術費用に対する助成制度の創設が急務であると考え、検討を進めてきた。このようなことから、犬を対象とした不妊・去勢手術費用の助成については、市民ニーズなどを踏まえながら必要に応じて調査・研究していく。
Q 健康ポイントの事業展開のノウハウを活用し、子育てに関するイベント等への参加者へポイントを付与し、たまったポイントを利用して子育てのサービスが受けられるような子育てポイント事業を行ってはどうか。
A 健康ポイント事業スクスクは、健康寿命延伸を目的とし、対象イベントへの参加やボランティア活動、健診等の受診で一定ポイントを貯めると抽選で記念品がもらえる事業を開始している。事業がスタートして間もないため、今後運営していく中で、他の政策分野への広がりを持たせられるか等について検討していく。
Q 子育て世代の情報収集ツールであるスマートフォンを活用した情報発信を強化するためにも、子育てアプリの導入を検討してはどうか。
A 子育てに関する情報等は「広報やまがた」やホームページ「なんたっすやまがた」、子育て情報誌「やまがた子育てガイド」、フェイスブック等様々な媒体で発信しているところである。また妊婦検診や乳幼児の健診結果等については母子健康手帳に記録し対応している。イベント情報等も含めた子育てに関する情報アプリの活用は有効であるととらえている。これらを踏まえながら、さらに国の動向や他市町村の利用状況と効果などの情報収集を行い、効果的な情報発信のあり方について検討していく。
Q 南部に児童遊戯施設が出来ることから、南北の児童遊戯施設と中心市街地や商業施設を循環する子育てバスを運行してはどうか。
A コミュニティバスの運行にあたっては、地域のニーズを的確に把握する必要があり、、経路やダイヤなどに関して路線バスの運行を阻害しないような運行計画を立てる必要がある。現在、来年度の公共交通網形成計画の策定に向けて、市内各地域へのアンケート調査を実施しており、子育て支援に着目した交通手段の確保についても、コミュニティバスや路線バスの路線変更など公共交通全体の見直しの中で検討していく。
Q まちづくりの核となるコミュニティセンター・公民館に対して、一律にベビーベッド、おむつ交換台、ベビーチェア、授乳スペースなどを整備してはどうか。
A 現在、併せて28館ある公民館・コミュニティセンターのうちベビーベッドは20館に設置しており、おむつ交換台やベビーチェアは、14館の多目的トイレ内に設置している。授乳スペースについては、専用の場所・設備等を整えてはいないが、利用者の希望があった際には、空いている部屋や和室等、人目のつかないスペースを使用できるなどして対応している状況である。今後とも、子育てをしている若い世代の方々にも利用しやすい施設となる様、利用者のニーズの把握に努めながら、カーテンの仕切りによる授乳の専用スペースの確保等、利用状況に応じた設置を含め、安心して利用しやすい施設運営に努めてまいります。
Q 南部児童遊戯施設はユニバーサルな施設としての検討もされているが、屋外へは車椅子でも乗れるブランコや複合遊具などを設置すべきではないか。
A 障がいのある子もない子も一緒に遊べる屋内外の遊び場の整備は重要なことであると考え、市南部への児童遊戯施設について、基本構想の段階から、障がい児への配慮を基本方針の一つとし、事業者の募集においても、障がい児の利用にも配慮したユニバーサルデザインとすることを要求したところである。事業者からの提案書でも、ユニバーサルデザインの施設づくりや、小さな子ども障害のある子もみんなが楽しめるブランコや、車椅子に乗ったままでも一緒に遊ぶことのできる砂場など、インクルーシブな遊具の設置と施設運営が計画されている。
Q 都市公園をユニバーサルな遊び場にしてはどうか。また、公園づくりに住民が主体的に関わることで地域が子どもを育むだけでなく、大人たちも自分たちの公園としての愛着や誇りを持つことができることから、住民参加型の遊び場づくりを行ってはどうか。実際に遊ぶ子どもたちと一緒にニーズ調査を行い、ユニバーサル遊具の整備、障がい児との共同制作アートやスポーツのワークショップ、イベント開催など屋内遊戯施設や公園で実施してはどうか。その際は、行政と企業が協働で整備し、ソフトはNPOや学校、企業等へプロポーザルとするなど検討してみてはどうか。
A 山形市の都市公園においては、地域の方々の交流や活性化に繋がるよう公園管理協力会等の意見を聞きながら、計画、設計、維持管理を行っている。遊具の選定についても近隣の小学校でアンケートを実施するなど地域の皆さんから管理も含め広く公園づくりに関わってもらっている。また市南部への児童遊戯施設においては、事業者からの提案書で、障がい児と健常児が一緒に楽しめかつ障がいへの理解を深める参加する様々なワークショップ、アートイベントの開催など、ユニバーサルな施設を計画している。都市公園においても、南部児童遊戯施設の事例をモデルケースとして、ユニバーサルな遊び場づくりや運営について調査、研究していく。
Q 来年度、地域公共交通網形成計画を策定することとしているが、高齢者や介護無しでは移動できない人の移動手段をどのように考えていくのか。また、連携中枢都市圏に求められるものの一つとして「圏域全体の生活関連機能サービス向上」があり、地域公共交通ネットワークの形成等が考えられるが、周辺自治体との連携はどのように考えているのか。
A 現在、来年度の公共交通網形成計画の策定に向けて、市内各地域へのアンケート調査を実施しており、高齢者などの外出支援のための交通手段の確保については、公共交通全体の見直しの中で検討していく。連携中枢都市圏については、これまでの協議の中で通学や通院を目的とした運行について要望があり、連携事業の一つとして公共交通ネットワーク協議会による事業の実施を位置づけ、今後具体的な内容を協議していく予定である。
Q 福祉関係の就労相談者に迅速かつ対応できるよう、福祉関係就労相談窓口を一本化してはどうか。
A 福祉関係の就労相談にいては、生活困窮者の総合的な相談場所として生活サポート相談窓口があり、障がい者や高齢者からの相談に対応しているほか、相談内容に応じてハローワークを初めとする関係機関と連携し支援を図ってきている。また、福祉と就労とのさらなる連携を図り、相談者に対し迅速かつ効果的に対応するために、生活困窮者等に対する就労支援をワンストップで実施するための本庁舎内への職業相談窓口設置の希望意向を国に提出しており、来年2月ごろに設置承認の可否が示される見込みとなっている。今後、ますます多様化すると考えられる就労相談ニーズに迅速かつ効果的に対応するため、福祉部門においてどのような連携方法があるのか、他都市の事例なども含め調査研究していきたい。
Q 市内の地域民俗芸能は、伝承者の高齢化や後継者不足など以前から課題となっている。この課題を担い手だけで解決するには難しく、市が何らかの支援を行っていくことが必要と考えるがどうか。
A 山形市では、平成27年度から平成30年度にかけて無形民俗文化財の悉皆的な調査を実施し、その結果について今年度取りまとめを行っているところだが、高齢化や地域社会の変容などによる後継者不足が大きな課題となっている。現在、市や県などの指定を受けた無形民俗文化財については、後継者育成費補助金を支出するなどの支援を行っている。その他の団体についても、民間企業や団体が行う助成金に関する情報提供や、民俗芸能定期公演に出演する保存会への支援などを行っているところであるが、今後とも貴重な無形民俗文化財が途絶えることのないように、どのような支援ができるのか探っていく。